創業・起業後、
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売上はあるが資金が足りない
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返済が始まり資金繰りが厳しい
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このままでは数か月先が不安
このような状況で検討すべきなのが、
**「追加融資」や「条件変更(リスケジュール)」**です。
しかし実際には、
「どう切り出せばいいか分からない」
「断られたら終わりでは?」
と不安から動けず、
対応が遅れてしまうケースが非常に多いのが現実です。
この記事では、
追加融資・条件変更を成功させるための正しい進め方を
起業支援の実務目線で分かりやすく解説します。
追加融資・条件変更とは?まず違いを理解する
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新たに資金を借りること
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運転資金の確保・立て直しが目的
■ 条件変更(リスケ)
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返済額の減額
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返済期間の延長
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一時的な元金据置
👉 「返済が苦しい=即リスケ」ではなく、
状況によっては追加融資の方が有効な場合もあります。
相談が遅れるほど不利になる理由
金融機関は、
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返済が滞る前
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資金が完全に尽きる前
であれば、対応の選択肢が多く残ります。
❌ よくある失敗
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ギリギリまで黙っている
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延滞してから相談する
👉 「困りそうな段階」での相談が最重要ポイントです。
追加融資・条件変更を進める正しい5ステップ
① 現状の資金繰りを整理する【最重要】
まずやるべきは、
感覚ではなく数字で現状を把握することです。
準備するもの:
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現在の通帳残高
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今後3〜6か月の資金繰り表
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借入残高・返済スケジュール
✔ ここが曖昧だと、
金融機関への説明はできません。
② なぜ資金繰りが苦しくなったのかを整理する
金融機関が最も知りたいのは、
**「原因」と「一時的かどうか」**です。
例:
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売上立ち上がりの遅れ
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想定外の支出
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取引先の入金遅延
👉 言い訳ではなく、
事実を整理して説明することが重要です。
③ 今後の改善策・経営改善計画を用意する
追加融資・条件変更には、
**「これからどうするか」**が不可欠です。
ポイント:
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支出削減の内容
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売上改善の具体策
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いつ黒字化するか
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資金があればどう立て直すか
✔ 完璧さよりも、
現実的で実行可能な計画が評価されます。
④ 金融機関には「早め・正直」に相談する
相談時の基本姿勢は、
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隠さない
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盛らない
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嘘をつかない
です。
✔ 良い例
「このままでは〇か月後に資金が厳しくなります。
立て直しのためにご相談させてください。」
⑤ 専門家を同席・事前相談で活用する
特に、
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初めての追加融資
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条件変更の相談
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説明に自信がない
場合は、
専門家を交えた相談が有効です。
👉 話の整理・資料作成・説明の順番が整い、
金融機関とのやり取りがスムーズになります。
追加融資・条件変更でよくあるNG例
❌ 「お金が足りないので貸してください」だけ
❌ 計画や数字を出せない
❌ 返済が止まってから相談
❌ 楽観的すぎる売上予測
これらは、
金融機関の不安を大きくしてしまいます。
実務では「立て直せたケース」は珍しくない
現場では、
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追加融資で運転資金を確保
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条件変更で返済負担を軽減
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経営改善計画で信頼回復
という流れで、
事業を立て直したケースは多数あります。
重要なのは、
早く・正しい順番で動くことです。
まとめ|追加融資・条件変更は「経営判断の一つ」
追加融資や条件変更は、
失敗ではありません。
✔ 事業を続けるための選択
✔ 雇用を守る判断
✔ 将来の成長につなげる行動
です。
資金繰りに不安を感じたら、
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一人で抱え込まない
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先延ばしにしない
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早めに相談する
これが、
最もリスクを下げる経営判断です。