創業・起業時に融資を受けて開業したものの、
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思ったより売上が伸びない
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開業資金が予想以上に早く減った
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気づいたら通帳残高が心配な水準に…
このような状況に陥る起業家は決して少なくありません。
そして実は、
「お金が無くなったこと」自体が失敗ではありません。
問題なのは、間違った対応をしてしまうことです。
この記事では、
開業時に借りたお金が無くなりそう・無くなった場合の正しい対応策を
起業支援の実務目線で分かりやすく解説します。
なぜ創業時の資金は想定より早く無くなるのか?
多くの創業者に共通する原因は次の通りです。
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売上の立ち上がりが遅れる
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入金より支払いが先に来る
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開業後の追加費用が想定外に発生
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税金・社会保険を見落としていた
👉 「計画が甘かった」ではなく、想定外は起きるもの
という前提で考えることが重要です。
絶対にやってはいけないNG対応
まず、やってはいけない対応を押さえておきましょう。
❌ 何とかなると放置する
→ 気づいた時には資金ショート寸前
❌ 個人のクレジットカードで補填する
→ 借金が見えにくくなり、経営判断が遅れる
❌ 金融機関に相談せず返済を止める
→ 信用を大きく損ない、今後の融資が困難に
開業資金が無くなった時の正しい対応ステップ
① まずは「資金繰りの現状」を正確に把握する
最初にやるべきことは、
感覚ではなく数字で把握することです。
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現在の通帳残高
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今後3か月の入金予定
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今後3か月の支払い予定
👉 最低でも3か月先まで見える化しましょう。
② 支出の見直し(止血)が最優先
資金が減っているときは、
売上アップよりも支出削減が先です。
見直すべき例:
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使っていないサブスク
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効果の出ていない広告
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過剰な仕入れ
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不要な外注費
✔ 一時的でもキャッシュアウトを止めることが重要です。
③ 早めに「追加融資」を検討する
多くの方が勘違いしていますが、
資金が完全に無くなってからでは融資は通りません。
✔ 売上がある
✔ 事業を続ける意思がある
✔ 改善計画を説明できる
この段階で相談すれば、
追加融資や条件変更が検討できる可能性があります。
④ 経営改善計画を作成する
追加融資や金融機関相談には、
**「これからどう立て直すのか」**が不可欠です。
ポイントは、
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何が原因だったのか
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何をやめるのか
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どう改善するのか
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いつ黒字化するのか
👉 完璧でなくても、
現実的な計画が評価されます。
⑤ 専門家に「すぐ」相談する
資金繰りが厳しい状況ほど、
一人で悩む時間は最大のリスクです。
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融資相談の進め方
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金融機関への説明方法
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今後の資金計画の立て直し
専門家が入ることで、
打てる手が一気に増えます。
「借りたお金が無くなった」=終わりではない
実務の現場では、
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追加融資で立て直した
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返済条件を変更して持ち直した
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事業内容を見直して再成長した
というケースは珍しくありません。
✔ 大切なのは
早く気づき、正しい行動を取ることです。
まとめ|資金が無くなった時こそ経営者の判断力が問われる
開業時に借りたお金が無くなりそうな時、
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放置しない
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隠さない
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一人で抱え込まない
これが何より重要です。
資金繰りは、
「ダメになってから」ではなく「不安を感じた時点」で動く
ことで、立て直せる可能性が大きく広がります。
もし今、
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資金が厳しい
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先が見えない
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誰に相談していいか分からない
と感じているなら、
今すぐ行動することが最善の選択です。


