定款の「事業目的」は会社の未来を左右します
会社設立のご相談で、よくいただく質問があります。
「定款の事業目的は、何を書けばいいのでしょうか?」
「今やる仕事だけを書けばいい?」
「将来やるかもしれない仕事も入れていい?」
「たくさん書いた方がいいの?」
結論から申し上げると、
定款の事業目的は、現在の事業だけでなく、将来の事業展開も見据えて作成することが大切です。
一度会社を設立すると、事業目的を変更するには株主総会(合同会社は社員の決定)や登記変更が必要となり、時間や費用がかかります。
そのため、設立前の段階でしっかり検討することが重要です。
定款の事業目的とは?
事業目的とは、
会社がどのような事業を行うのかを定款に記載する項目です。
例えば、
- 建設業
- 不動産業
- 飲食店経営
- インターネット販売
- コンサルティング業
- 広告業
など、会社が営む事業を明記します。
登記簿にも記載されるため、取引先や金融機関も確認することがあります。
事業目的を書くときの3つの基本
① 現在行う事業を書く
まずは、設立後すぐに行う事業を記載します。
例えば、不動産会社なら
- 不動産の売買、仲介及び管理業
- 不動産コンサルティング業
建設会社なら
- 建築工事業
- 土木工事業
- リフォーム工事業
などです。
現在の事業内容が分かるように記載しましょう。
② 将来行う予定の事業も入れる
会社は成長とともに事業内容が変わることがあります。
例えば、
建設業として設立した会社が、
将来、
- 不動産売買
- リフォーム
- 不動産管理
- 建築資材販売
まで事業を広げることも珍しくありません。
最初から将来予定している事業を記載しておけば、
後から変更登記を行う手間や費用を抑えることができます。
③ あまりにも関係のない事業は入れない
「念のため」と思って、
何十項目も事業目的を書くケースがあります。
しかし、
建設会社なのに、
- 飲食店経営
- 保育事業
- 芸能プロダクション
- 化粧品販売
など、関連性のない事業を大量に記載すると、
「何をしている会社なのだろう?」
という印象を与えてしまう場合があります。
事業目的は、会社の方向性が伝わる内容にすることが大切です。
許認可が必要な事業は特に注意
事業によっては、
事業目的の記載内容が許認可に影響する場合があります。
例えば、
- 建設業
- 宅地建物取引業
- 古物商
- 産業廃棄物収集運搬業
- 人材派遣業
などです。
事業目的の書き方によっては、
後から定款変更が必要になるケースもあります。
そのため、許認可を予定している場合は、設立前に専門家へ相談することをおすすめします。
金融機関も事業目的を確認しています
創業融資を申し込む際、
金融機関は定款も確認します。
その際、
事業計画書と事業目的に大きな違いがあると、
「本当にこの事業を行うのだろうか?」
という印象を与えることがあります。
定款・事業計画書・創業計画書は、
内容に一貫性を持たせることが大切です。
よくある失敗例
「今の仕事しか書かなかった」
数年後、
新しい事業を始めようとしたところ、
事業目的に記載がなく、
変更登記が必要になった。
「ネットのひな形をそのまま使った」
自社の事業に合わない内容が含まれており、
金融機関や取引先から質問を受けた。
「許認可を考えていなかった」
後から建設業許可や宅建業免許を取得しようとした際、
定款の見直しが必要になった。
元銀行員から見た事業目的の重要性
銀行員時代、多くの創業融資を担当しました。
その中で、定款の事業目的が融資の可否を直接左右することは多くありません。
しかし、
事業計画書と定款の内容に一貫性がある会社は、経営者がしっかり準備をしている印象を受けます。
逆に、
「定款では広告業なのに、事業計画書では建設業が中心」
といったように内容が一致していないと、金融機関としても確認が必要になります。
会社設立時から、将来を見据えた事業目的を考えることは、金融機関との信頼関係づくりにもつながります。
定款は「ひな形」ではなく「会社ごと」に作るもの
インターネットには多くの定款のひな形があります。
しかし、
事業目的は会社によって異なります。
業種や今後の事業展開、許認可の予定などを踏まえて作成することが重要です。
だからこそ、
起業支援に慣れた行政書士と一緒に考えることをおすすめします。
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「どんな事業目的を書けばよいか分からない」
「将来も見据えた定款を作りたい」
という方は、お気軽にご相談ください。
お客様の声
「ネットの定款を使おうと思っていましたが、将来の事業展開まで考えた事業目的を提案していただき、とても安心できました。」(秋田市・建設業)
「創業融資や許認可まで見据えて事業目的を考えていただけたので、後から定款を変更することなくスムーズに事業を始められました。」(潟上市・サービス業)
まとめ
定款の事業目的は、単なる形式的な記載ではありません。
会社の方向性を示し、将来の事業展開や許認可、創業融資にも関わる重要な項目です。
会社設立時には、
- 現在の事業内容
- 将来の事業展開
- 許認可の予定
- 事業計画書との整合性
を意識して作成しましょう。
将来の変更コストを抑え、安心して経営を続けるためにも、会社設立の実績が豊富な専門家に相談することをおすすめします。
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